あなたは聴力検査は受けていますか?
私もたまに受けるというか自分でやります。
健康診断などで行う聴力検査、言葉の聞き取りという観点では実はほとんど意味がありません。
もちろんやっておいて損はありませんが
通常の聴力検査では確認する範囲が狭すぎて、ほとんど間違いなくパスできてしまいます。
むしろ健康診断の検査で引っ掛かるような人は障碍者手帳がもらえるのに近いレベルで耳が悪いです。
そもそも難聴って耳が聞こえないんじゃない?って思っているあなた!難聴についての知識が足りませんね!
あなたもすぐに理解できる 難聴とは音が聞こえづらくなる症状で難聴について詳しく解説しているので参考にしてください。
軽度や中度の難聴では引っ掛からないことが多いので、できれば定期的にしっかりと聴力の検査を行うことをオススメします。
聴力検査とはどんなものなのか見ていきましょう。
聴力検査は2種類
実はあまり知られていませんが、聴力検査には2種類あります。
- 純音検査
- 語音聴覚検査
純音検査は普段、私たちが健康診断などでも行う検査です。
それとは別に語音聴覚検査というものがあり、言葉の聞き取りにはこの語音聴覚検査が非常に重要になります。
海外では純音検査と会話での確認が一般的なようです。
海外での聴力検査に興味があれば海外での聴力検査とはを参考にしてください。
純音検査とは
純音検査は普段、私たちが健康診断でも行う検査で
ピーーーー
という音が聞こえている間に手元のボタンを押している
という検査です。
このピーという音ですが
- 125Hz
- 250Hz
- 500Hz
- 1000Hz
- 2000Hz
- 4000Hz
- 8000Hz
という周波数を聴いていきます。
周波数では音の高さが変わります。
この数字が小さい程音が低く
数字が高くなるにつれて高い音になります。
普段行うような健康診断では、なかなか125Hzから8000Hzまでの高さを調べることはありません。
だいたい2000Hzと4000Hzを調べて終わります。
思い出してみて下さい。
プーという音と、ピーという音の2種類じゃないですか?
歳をとっていくと高い音が聞こえづらくなっていきます。
大人になるとモスキート音が聞こえなくなりますが
モスキート音は17000Hzほどの高い周波数になります。
この純音検査ではどのくらいの高さの音が聞こえづらくなっているかがわかります。
ほとんどの場合、そこまで細かく検査してくれないので、自分が高い音が聞き取りづらくなっているかどうかまで判断できません。
非常に残念なポイントだと思います。
最悪な場合、聴力検査は検査員と問答ができればOK!!
ということもありますね。
ぜひ自分がどれくらいの高さの音がどれだけ聞き取りづらくなっているかを把握してみてください。
語音聴覚検査とは
ほとんどの人は聞いたことがないと思いますが、聴力検査にはもうひとつ、語音聴覚検査というものがあります。
これは言葉をどれだけ聞き取れているかを確認する検査です。
どういう検査かというと
ランダムで五十音が流れてくるので、その聞こえた五十音をメモしていく
という検査です。
どいうことかというと、「あ」や「に」といった五十音がランダムで20個順番に、一定の時間をおいて流れてきます。
その聞こえた文字をメモっていくというのがこの語音弁別検査です。
結果は母音の認識率と子音の認識率に分けて評価します。
難聴の人は、音が小さく聞こえるだけではなく、音が歪んで聞こえるケースがあります。
そうすると、音は聞こえていてもなんて言っているのかわかりません。
例えば「かとうさん」と「さとうさん」の区別がつかないといったことが起こります。
そのため、どの程度言葉が認識できているかを確認する検査で、母音と子音をそれぞれ評価します。
主に補聴器などのフィッティングで調整をしたあとに、どれだけ言葉が認識できるようになったかを確認するときに行う検査です。
高齢者の中にも、音は聞こえているけどなんていっているのかわからないという人は多く
何と言っているかわからないからテレビの音が大きくなっていたります。
そのため、こちらも非常に重要な検査ですが、一般にはまったく行われません。
語音聴覚検査について詳しく知りたい方は、言葉の聞き取り能力を調べる 語音聴覚検査でまとめているので参考にしてください。
言葉には様々な周波数が含まれている
なぜ、聴力検査に2つの種類があるかというと純音検査では、どのくらいの高さの音が聞き取りづらくなっているかを知るためのもので、実際にどういう風に聞こえているかはわからないためです。
今私たちが生活しているこの世界で
この純音というものは時報ぐらいにしか使われておりません。
私たちが発する言葉や、自然界の音、テレビの音には色々な周波数が含まれています。
ただ一文字
“あ”
というだけでも多くの周波数が含まれているのです。
これが私が”あ”と言ったときの周波数特性です。
色々な成分が含まれていることがわかりますよね。
つまり、一定の周波数だけを確認しても言葉として認識できるかは分かりません。
もちろん高い音が聞こえづらくなっていると言葉の子音が聞き取りづらくなるので
聞き間違いが増える等はわかるようになります。
この言葉の聞き取りを確認するのが語音弁別の検査です。
耳が遠くなってきて通常の聴力検査はしているけど
語音弁別はやったことないという方は是非一度やってみることをおすすめします。
今はスマホのアプリで簡単に聴力検査ができる
とっても便利な世の中になり、いまではスマホのアプリで聴力検査ができるようになっています。
といっても純音検査ばかりですけどね。
それでも自分の聴力がどういう状態なのかを定期的に確認することができるので非常に便利です。
聴力はその日の体調によっても違うので、是非アプリを入れて確認してみてください。
残念ながら語音弁別検査は一般的じゃないので、アプリでは見つけられないです。
スマホでできる聴力検査アプリを自分で簡単に聴力の確認ができる 無料聴力検査アプリまとめにまとめているので、ぜひ自分の聴力がどのくらいかやってみてください。
新生児での聴力検査
聴力検査は新生児の時にも行います。
これを新生児スクリーニングというのですが、あなたが普段行っている聴力検査のように
「音が鳴ったらボタンを押してくださいね~」
と産まれたばかりの赤ちゃんに言ってできるわけがありませんよね。
新生児の場合は、赤ちゃんに音を聞かせて脳波を取り音に反応しているかを確認します。
これにより生まれつき難聴なのかどうかを確認します。
これはあくまでも聞こえていない可能性があるというレベルの話で、実際には成長していく中で確定していきます。
身近なもので行う聴力検査
検査というわけではありませんが、身近なものでも難聴の度合いを見ることができます。
- 鳥のさえずり
- 体温計
- 電子音等
このようにいろいろなもので調べることができます。
聴こえなかったら難聴のサイン? 身近なもので難聴かわかるという記事で紹介しているのであわせてご覧ください。
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