- 産まれた子供に障害があるのか気になる
- どのようにして障害があるかを見分けているのか知りたい
親たるものわが子の健康は気になるものです。
新生児聴覚スクリーニングは生後すぐに行われる聴力検査です。
検査後はpass(問題なし)とrefer(再検査)で評価されます。
リファーになると不安を覚えると思いますが、一応リファー=難聴確定というわけではありません。
この記事を読んでもらえば次のことが分かるようになりますよ。
- 検査の流れ
- リファーになった場合
- 精密検査
- 難聴と診断された場合の支援
先天的な難聴の6割は耳に障害を持っていない両親から産まれています。
つまり誰でも生まれながらにして難聴になりえるのです。
産まれたばかりの子供に対して、どのようにスクリーニングをかけているのかを確認しましょう!
新生児聴覚スクリーニングの概要
聴覚スクリーニングは産まれた子供に難聴の疑いがあるかどうかをざっくり調べて見ましょうという検査です。
およそ6割ぐらいの新生児は聴覚スクリーニングを受けているとされています。
病院や自治体によって手順などは若干違っています。
あなたが住んでいる自治体でスクリーニングがどうなっているのか
病院では赤ちゃんが産まれたあと、どのようにスクリーニング検査を進めるのかを確認しておくと安心ですね。
スクリーニング検査の種類
新生児聴覚スクリーニングには主にOAEやABRという検査が行われます。
それぞれどういった検査なのか見ていきましょう。
ABR 聴性脳幹反応検査
音を聞かせると、正常に聞こえていれば脳が反応して脳波がでます。
頭などに電極をつけてその脳波を読み取り、音が聞こえているかを検査する方法です。
蝸牛より先の、脳までの神経に問題があるかどうかがわかります。
寝ていても反応するので、聴覚スクリーニングで広く活用されている方法です。
AABR 自動聴性脳幹反応検査
原理はABRと同じです。
得られた脳波の波形をコンピュータで解析して、自動でパスか再検査かを選別する方法になります。
OAE 耳音響放射検査
耳音響放射は検査音を流すと蝸牛から音が反射し、中耳、外耳を通って外に放射されるものをキャッチする測定方法です。
これは有毛細胞の運動によって引き起こされているもので、音響放射が確認できないと有毛細胞がただしく機能していないので、音が電気信号にうまく変換できずに音が脳に伝わらないということがわかります。
新生児聴覚スクリーニングの流れ
世界的にも新生児聴覚スクリーニングは1-3-6ルールという基準で検査が行われています。これは次のような流れになります。
- 生後1ヶ月まで 難聴の有無を確認
- 生後3カ月まで 精密検査を完了
- 生後6ヶ月まで 必要に応じて補聴器などの療育を開始
初期検査
最初の新生児聴覚スクリーニングは生後数日で行われます。
このときOAEやABR検査を行い、赤ちゃんが音が聞こえていそうかを判断します。
問題なさそうであればpass、聞こえていないかもしれないとなった場合referとなります。
この時点でreferとなっても難聴かどうかはまだ確定ではありません。
再検査
referになった場合、生後1週間から1ヶ月以内に再検査を行います。
初回の検査では羊水が耳に残っているということが原因で反応がない場合があるので、再検査でpassするケースも多くあります。
精密検査
生後1ヶ月から3カ月で精密検査を実施します。
ABRやASSRといった検査を行い、より詳細に検査を行います。
難聴の診断
精密検査の結果、音がどの程度聞こえていそうかということが判明するので、難聴の診断がなされます。
難聴の診断は精密検査後になるので、生後3カ月頃にされることになります。
療育の検討
生後6ヶ月頃から補聴器や人工内耳を使った療育の検討が始まります。
言葉の発育などの観点からも補聴器の装用などは推奨されるので、しっかりと医師と相談しましょう。
すぐに難聴とは判断されるわけではない
この聴覚スクリーニングはあくまでも新生児に難聴の疑いがあるということを判断するもので、お子さんは難聴ですと断言するものではありません。
通常、スクリーニング検査を行って再検査になった場合、1週間たってから再検査を行います。
このときにpassになる可能性もあります。
赤ちゃんが特に低体重で産まれてきた場合など、まだ耳の機能が十分育っておらず、正しく反応しないことがあります。
そのため、再検査になってもすぐに難聴だとは判断されずにある程度時間をおいてから再検査となります。
もし、複数回検査を行っても結果が良くない場合は難聴の疑いがあるということで、言語聴覚士による詳細な検査が始まります。
難聴と診断されるまでには平均で3から4カ月、長くて半年近くかかることもあります。
一回新生児聴覚スクリーニングで引っ掛かっても、成長することで正しく機能することもあると覚えておきましょう。
まとめ
新生児聴覚スクリーニングがどのようにして行われているかわかりましたか?
一回スクリーニングに引っかかっても、そこで難聴と診断されるわけではなく、赤ちゃんはまだまだ体の機能が成熟していない可能性もあります。
そのため、複数回スクリーニングを行ってしっかりと判断します。
もしそれでも引っかかるようであれば、乳幼児聴力検査を行って、詳しく調べていくことになります。
参考資料
岡山県新生児聴覚スクリーニングの現状と課題
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/47/4/47_4_379/_article/-char/ja/
当院における新生児聴覚スクリーニング後の精密検査
https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology1968/48/2/48_2_174/_article/-char/ja/
新生児聴覚スクリーニングから精密聴力検査へ
https://www.academia.edu/download/65325789/_pdf.pdf
その他新生児聴覚スクリーニングに関する記事
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