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失語症の症状について 言葉が出なくなるだけが症状じゃない

失語症
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失語症という障害をご存知ですか?

これは歳をとるとよくある、言葉が出てこなくて
「あれよ!あれ!」
みたいなこそあど言葉になってしまうやつとは全く違います。

失語症は脳の言語中枢のトラブルにより言葉が上手く扱えなくなってしまう障害です。

失語症ではこんな障害が見られます。

POINT

言葉がでてこなくなる
見たものと違うものの単語が出てくる
聞いた言葉の意味がわからない
言葉が聞き取れなくなる
単語を読めても理解できない
開いてある文字と違う文字で読んでしまう
文字の書き出しがわからなくなる
文字が浮かんでこない
などなど

話をするためには
話を聞く→相手が言ったことを理解する→文章を構成→口に出す→話を聞く

という作業を繰り返します。
厳密にはもうちょっとプロセスがありますが、大まかにはこんな感じ。

そのため失語症は聞く、話す、文字を読む、文字を書くときなどに症状がでます。

ただ、言語中枢の損傷度合いや、箇所によって症状は変わってくるので一概にコレ!とは言えません。
失語症の原因については失語症の原因についてを参考にしてください。

失語症にはどんな症状が見られるのか詳しく見ていきましょう。

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話をする時の障害

まずは1番一般的に失語症でイメージする話をする時の障害を見ていきましょう。

POINT

喚語困難
語性錯語
音韻性錯語
新造語
失文法
ジャルゴン
アナルトリー

ではそれぞれどのような症状なのでしょうか。

喚語困難

言葉が出てこない

語性錯語

目的とはちがう言葉が出てくる

音韻性錯語

言葉や音の選び方を間違える

新造語

実在しない言葉を話す

失文法

言葉を正しくなれべられない

ジャルゴン

話している文章全体が意味不明になる

アナルトリー

ぎこちない文章になる

話を聞く時の障害

失語症は話を聞くことにも影響を及ぼします。
言語野が損傷しているので、言葉の意味などがわからなくなってしまうんですね。

そんな話を聞く時の障害を見ていきましょう。

POINT

語音聾
音韻照合障害
語形聾
語義聾

ではそれぞれどのような症状なのでしょうか。

語音聾

言葉の音を正しく聞き分けられない

音韻照合障害

聞き取った言葉の音が、どの音韻に該当するのかわからない

語形聾

聞き取った単語をはじめて聞いた言葉に感じる

語義聾

聞き取った単語自体は聞いたことあると感じるが、意味がわからない

語音聾は感覚的には感音性難聴に似ているかもしれませんね。

他の症状はそもそも自分の引き出しに入っている単語や音に聞こえてきた音が紐づかないような症状になります。

文章の読み書きの障害

文字を書くときも障害が見られます。
聴覚からの情報も視覚からの情報も、最終的には脳が処理をして情報を整理しています。

その処理をする言語野にトラブルがあるので、うまく処理できなくなってしまうんですね。

文章の読み書きではどのような障害が見られるのかみてみましょう。

POINT

 ~読むこと~
字性錯読
語性錯読

~書くこと~
語性錯書
音韻性錯書
ジャルゴン失書
構成失書
失行性失書

ではそれぞれどのような症状かみていきましょう。

字性錯読

1文字の単位で読み間違える

語性錯読

単語全体を読み間違える(主に漢字)

語性錯書

書きたいものと違う言葉を書いてしまう

音韻性錯書

仮名の選び方や並べ方を間違える

ジャルゴン失書

意味不明な文字を書く

構成失書

正しい文字の形はわかるが、書くと形が崩れる

失行性失書

文字自体はわかるが書き方がわからない

普段は特に意識せずに文字を書いたり、読んだりすることができていますが
脳は無意識に文字の形や音を照合して、それを口や手の動きにトレースし話したり、書いたりすることができます。

そのトレースがうまくいかなくなってしまうことで、書いたり読んだり話したりすることに障害が生じてしまうのです。

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