難聴には両耳共に聴力が落ちてしまうものと、片耳のみ聴力が落ちてしまうものがあります。
片耳だけ聴力が落ちてしまう難聴を一側難聴と呼んだりします。
片耳だけ聞こえづらくなってしまう難聴について説明します。
他の難聴については”難聴とは 聞こえないわけではなく聞こえづらくなる症状“で説明しているのでぜひ参考にしてください。
一側難聴の概要
一側難聴は文字通り片方の耳だけ聞こえづらくなる、もしくは聞こえなくなってしまう難聴です。
耳は左右に2つありますよね。
そのため片方聞こえなくなってももう片方があるじゃないと思う人も多いと思います。
では目や手や足も2つあります。
片方無くなってももう片方があるじゃない。って言われたら不便だろ!って思いませんか?
耳も同じで、片方が聞こえなくなったら不便なんですよ。
一側難聴では次のような不便さが起こります。
- 音の方向がわからない
- 聞こえにくい方から話しかけられてもわからない
- 複数人が話している場合、誰が話しているか分かりにくい
このように片方の耳が聞こえなくなると、困ることが多くあります。
音の方向がわからない
耳は左右の音が脳に届くまでの時間差などで音の方向を感知しています。
そのため、片方の耳が聞こえにくくなると音の方向がわからなくなってしまいます。
音の方向がわからなくなると、どこから話しかけられているのかわからない
物が落ちてもどこに落ちたのかわからない
誰が話しているのかわかりにくい
と言った問題が起こります。
聞こえない方から話しかけられてもわからない
まぁわりと当たり前のことですが、当然聞こえにくい耳の方から話しかけられた場合、話しかけられたことに気づかないことがあります。
特に問題なのが、電話をしているときですね。
聞こえる方の耳は電話にとられてしまっているので、もう片方の方が聴こえていないと周りの音はほとんど分かりません。
一側難聴の症状
一側難聴では感音性難聴のケースもありますし伝音性難聴の場合もあります。
これは一側難聴の原因によって変わります。
一側難聴だからこう!という症状はないということを理解しましょう。
一側難聴の原因
一側難聴になってしまう原因で特に多い原因が次のとおりです。
- ストレスによる突発性難聴
- メニエール病
- 慢性中耳炎
- ムンプス難聴
ストレスによる突発性難聴やメニエール病は感音性難聴になる傾向があります。
慢性中耳炎は伝音性難聴になる傾向があります。
もちろんこれ以外にも一側難聴になる原因はありますが、この3つが主な原因となることが多いです。
メニエール病については”メニエール病とは 耳鳴りやめまい、難聴を引き起こす病気“で説明しています。
またムンプス難聴というおたふく風邪が原因で起こる難聴があります。
こいつが1番気をつけるもので、ムンプス難聴の場合片耳の聴力を失ってしまう可能性があります。
ムンプス難聴については”ムンプス難聴とは おたふく風邪で耳が聴こえなくなるかもしれない“で説明しているので参考にしてください。
一側難聴の治療
難聴全体に言えることですが、基本的には難聴は治りません。
ですが、ストレスによる突発性難聴やついては早い段階、特に48時間以内に治療することで聴力が回復する可能性があります。
とにかく耳に違和感を感じたら耳鼻科を受診しましょう。
早ければ早いほどよくて、場合によっては聴力が回復する可能性があります。
治療については”突発性難聴になってしまったら 聴力を戻すためにすること“で紹介しているので参考にしてください。
一側難聴の障がい者認定の基準
今の日本の基準では残念ながら片耳だけ聴力が落ちている、もしくは聞こえない状態では障害者手帳をもらうことができません。
片耳が聞こえにくいだけでもかなり生活に苦労しますが、残念ながらまだまだ日本はそのあたりが遅れてますね。
片耳難聴の障害者手帳の認定基準については”現在の基準では片耳の難聴は障害者手帳が貰えない“の記事で説明しているので参考にしてください。
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