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高齢者が大きい声を嫌う理由 聴覚補充現象について

難聴
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あなたはおじいちゃん、おばあちゃんに大きい声で話しかけてはいませんか?

耳が遠くなってくるとついつい大きい声で話しかけたくなります。
ですが、実は逆効果だって知ってましたか?

それは補充現象が関係しています。
補充現象は聴覚過敏の症状で、加齢性の難聴や突発性難聴、メニエール病でも起こります。

これを読めばあなたも高齢者に大きい声を出してはいけない理由がわかりますよ!

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補充現象(リクルートメント)とは

補充現象とは感音性難聴で起こる聴覚過敏の症状です。
耳の症状は音が聞こえにくくなること以外に、音が大きく聞こえてしまう症状もあります。
これが聴覚過敏です。

特に加齢性の難聴や突発性難聴、騒音性難聴で起こります。

難聴じゃない人なら普通に聞き取れる音量が聞き取れないのに、ある音量を境に同等かそれ以上にうるさく聞こえてしまうというのが補充現象です。

しかも厄介なことに、音の高さによって大きく聞こえる大きさが違います。
特に高い音や突発音に弱いのが特徴です。

音がうるさく響く上に、聞き取る能力は低下したままなので相手がなんで言っているのかはわかりません。

そのため、ただただ大きい音が聞こえてくるという状況になります。

そもそも難聴に種類があるなんて知らなかった!というあなた。
ぜひ難聴の種類について勉強してみてください。
難聴の種類と症状について>>

補充現象の原因

補充現象は内耳の細胞障害によって引き起こされると考えられています。
が、考えられているだけで明確な原因は解明されていません。

補充現象の治療法

補充現象には現在治療法はありません。
聴力が回復すれば、補充現象もなくなることがあるらしいですが、残念ながらそもそも一度落ちてしまった聴力は元に戻りません。

耳がよくなる!みたいな本を本屋で見かけることがありますが、ほとんどの場合効果がありません。

突発性難聴の場合は48時間以内に治療をすればある程度聴力が戻る可能性があるので、突然耳が聞こえなくなった!と思ったらすぐに病院を受診しましょう。

補充現象の検査方法

補充現象はABLB検査、SISI検査、自記オージオメトリーという検査で確認することができます。

ABLB検査は左右の聴力が異なる場合に行い、補充現象があると音を大きくしていくと左右の差がなくなっていきます。

SISI検査は聞こえるギリギリから20dB程大きい音を流してあげて、短い時間1dBだけを大きくしてあげます。
通常ひとは1dB大きくなっただけでは感知できないんですけど、補充現象があると変化分が大きくなるのでこれが感知できるようになります。

補充現象の検査は基本的に本人の感覚に頼るものとなります。

高齢者と話す時の注意点

いまでも高齢者施設のスタッフさんなんかが大きい声で話しかければ通じるから大丈夫!
ということをたまに見かけます。

これは耳が遠くなって、補充現象がある高齢者には全くの逆効果です。

目が悪くなったら見えやすいピントがあるように
耳にも聞こえやすい音量というものがあります。

実際この聞こえやすいポイントというのを見つけるのは相当難しいんですけど、補充現象の場合は音が聞こえるギリギリの音量から20dB大きい音となります。

大きい声で話すのではなく、口をしっかり開いてハッキリ話すを意識してあげるとすごく聴きやすくなりますよ。

高齢者や難聴者の方に伝わりやすい話し方について大きい声を出す必要なし 簡単に耳が遠い人も聞きやすくなる話し方という記事で紹介しています。

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