なぜか英語だけは一生懸命勉強しても点数が上がらない。
リスニングの問題が全然聞き取れない。
そんな悩みはありませんか?
以前私もそんな悩みをもった中学生の相談を受けたことがあります。
日常生活は全く問題なし。
ほかの科目のテストも問題なく点数を取っている
ただ、英語だけはなぜか点数が低く、勉強してもなかなか点数が上がらない
という相談でした。
結果的にこの子は軽度の難聴でした。
それにより英語の子音がほとんど聞き取れていませんでした。
英語は日本語よりも音の周波数が高いため、軽度の難聴でも聞き取りに影響を及ぼします。
英語に比べると日本語は母音が多く、全体的に周波数が低いため軽度の難聴でも聞きづらさを感じにくいです
もし、あなたが英語を学習するうえでリスニングだけどうしても苦手だ。という場合は聴力が関係しているかもしれません。
リスニングに悩んでいた、この子はなるべく前の席で授業を受けることを勧め、耳鼻科の受診を勧めました。
補聴器は本人が嫌がったので、普段の学習では聞き取りやすいスピーカーを使うなどの対策を提案しました。
結果、その子はUniversal Sound Design社が出しているクリアネスイヤホンを購入して、英語の勉強を行っていました。
これらにより、苦手だったリスニングも徐々に克服していくことができました!
英語が嫌いになってしまう前に、なにか対策をしてみませんか?
Contents
英語は日本語よりも周波数が高いため難聴者は聞き取りにくい
軽度の難聴だとなぜ、英語のリスニングが苦手になってしまうのでしょうか。
それは日本語と英語の周波数の違いにあります。
日本語は主に125Hzから1500Hzの周波数帯が多いのですが、英語は1500Hzから12000Hzぐらいの周波数帯となります。
周波数は数字が大きいほど、高い音になります。
日本語には必ず母音が含まれていますが、英語では一つの単語でも子音が多く含まれいます。
母音とは「あ、い、う、え、お」のことで、子音とは「k, s, t」といった音になります。
日本語はこの、子音+母音で一つの音になりますよね。
- か = k + a
- し = s + i
- つ = t + u
みたいな形。
でも英語は
- Apple = A(母音)+PPL(子音)+E(母音)
- Bear = B(子音)+EA(母音)+R(子音)
- Clear = CL(子音)+EA(母音)+R(子音)
と必ず子音+母音という形は作ってくれません。
この子音の部分が息を吐くだけだったり、舌の形だけで音が変わったりと非常に曖昧で周波数が高い音になってしまいます。
普段、日本語を使って生活をしている私たちはある程度子音の部分が聞こえなくても、母音と前後の文脈から言葉を類推することができます。
しかし、英語になってくると、子音部分が聞き取れないと言葉を類推することができません。
(これはそもそも単語を知らないからというのもありますが…)
そのため軽度の難聴で、日常的な会話では全然問題ないのに、英語になると途端にわからなくなってしまうということが起こります。
リスニングが苦手な人は聴覚サポートデバイスを使ってみよう
私が相談を受けた子は結果的に非常に高音質なイヤホンで英語のリスニングをするという方法に行き着きました。
それ以外にも難聴でも聞き取りやすいスピーカーなんかも出ています。
これら聴覚サポート機器を使ってみることはとても有効だと思います。
補聴器はかなり金額的にも高いので、ここで紹介しているデバイスが使えるといいですね。
ただ、これらを使って聞き取りやすいからといって音量を大きくしてしまうと、余計に耳を悪くしてしまう恐れがあります。
補聴器は専門の方が、あなたにあった調整をしてくれるので、そのリスクは低くなります。
もし、ここで紹介するものを使う場合、聞こえるギリギリぐらいの音量に設定をして使ってみることをオススメします。
Comuoon
こちらはUniversal Sound Design(株)が出している難聴でも音声が聞き取りやすいというスピーカーです。
通常はマイクとスピーカーのセットで使います。
Comuoonの詳しい説明は対面業務に最適な人の声を聞こえやすくするcomuoonでもしているので参考にしてください。
Comuoonはマイク以外にも3.5mmのステレオケーブルを繋ぐことができるので、スマホやテレビ、コンポなんかにも接続することができます。
そのため、英語の勉強をするときにこのcomuoonから音を流してあげることで、聞き取りづらい子音まで聞こえるようにしよう!というものですね。
学校の英語の授業でも先生がマイクを使って、comuoonから音を出してあげれば健常者もリスニング能力あがるとおもうんだけどなぁ
ミライスピーカー
(株)サウンドファンが出している曲面振動板を採用したスピーカーです。
こちらもcomuoonとはちがったアプローチで難聴でも聴きやすい音を出してくれるスピーカーですね。
ミライスピーカーも補聴器がなくても音が聞こえる ミライスピーカーで詳しく解説しています。
音は波なので、空気を伝わっていくうちにだんだんと小さくなって行きます。
その減衰を抑えて、音源から距離があっても音の大きさを維持することができるから音量を大きくしなくても聞こえるよ!というスピーカーです。
すっごい簡単にいうと、離れたところからでもスピーカーに耳をつけた状態で聴いてるのとほとんどかわりませんよー!というスピーカーですね。
こちらもイヤホンジャックがついているので、ステレオミニケーブルからスマホやテレビなどに接続することができます。
英語の勉強をするときに、ミライスピーカーを接続してあげてそこから音を出してあげたら聴きやすいというわけですね。
遠くでも聞きやすいので、テストのリスニング問題もミライスピーカーから流してあげたらいいのに
クリアネスイヤホン
Comuoonと同じUniversal Sound Disign(株)から出ているイヤホンです。
Comuoonの技術が使われているイヤホンということで、中度から高度難聴の人でもみんなと同じように音楽を楽しめるイヤホン!
難聴でも音楽が楽しめる耳に優しいイヤホン USD acoustics クリアネスイヤホン レビューという記事でクリアネスイヤホンも詳しく解説しています。
ちなみに妻も使ってます。
Comuoonは金額的にもかなり高額なのでなかなか手が出しづらいのです。
クリアネスイヤホンだとまぁ背伸びすれば手が届く範囲。
イヤホンにしてはなかなか高額な部類ですけどね。
(私はマニアなのでさほど高く感じませんが)
イヤホンなので、まわりに音が出る心配はなく英語の勉強以外にも普通に音楽を聴くときにも使えるのでいいですよね。
私に相談をしてきてくれた学生さんも、ここに落ち着きました。
テレビの音量が大きいおじいちゃんとかもこのイヤホンでテレビを見てもらうと音量は下がるし、周りに迷惑をかけないしでかなりびっくりされます。
数量限定なので、なくなったら終わりなので気になる方はお早めに!!
Olive Smart Ear
(株)Olive Unionからでている集音器です。
完全ワイヤレスイヤホンのような形で、傍目には集音器だとわかりません。
補聴器はつかいたくない!というひとにもいいですよね。
完全ワイヤレスイヤホンのような集音器 Olive Smart Ear(オリーブスマートイヤー)という記事で詳しく紹介しています。
通常の集音器と違って、簡単に自分の聞こえ方にカスタマイズすることができます。
しかもスマホのアプリから簡単に自動で調整してくれるので、調整のための予備知識などは必要ありません!
スマホの操作やBluetoothの接続に慣れていれば30分ぐらいで設定が終わってしまいます。
今回紹介している中ではOlive Smart Earが一番安いので、こちらもかなりおすすめです。
軽度難聴は日常生活にほとんど影響がないので気付けない
英語圏の人だと、軽度の難聴でも聞こえづらさを感じる人が多いのですが、残念ながら日本語圏で生活をしていると、軽度の難聴にはほとんど気づくことができません。
突発性難聴のように、急に聴力が落ちた場合、もしかしたら違和感を感じるかもしれませんが。
軽度の難聴は、私たちが定期的に受ける健康診断の聴力テストなどでも全くと言っていいほど引っ掛からないレベルです。
日常生活においても何ら不便することはなく、モスキート音や高周波の音が聞き取れなくなるぐらいなので、むしろ不快な音を感じなくて済むぐらいなレベルです。
高音域は当然聞き取りづらくなるので、無声音の息を吐くような音は聞こえなくなってしまいますが、日本語においてはほとんど無声音が聞き取れなくて困ることはありません。
【佐藤さん】が若干聞き取りにくくなるぐらいですかね。
このように軽度難聴は、わたしたち日本人の生活環境では影響を受けることはほとんどありません。
そのため、日本人で軽度から中度の難聴で補聴器を使っている割合はかなり低いです。
この軽度難聴まで含めると、日本には1500万人ほど難聴の人がいるといわれています。
10人に一人ぐらいは難聴ということになりますが、感覚的にそんなに難聴の人はいない!と思いますよね。
それほど日本人には軽度、中度の難聴が生活には影響しないのです。
欧米では軽度難聴者も補聴器をつかうケースがほとんど
日本人で補聴器を使い始める人たちは60dBぐらいの高度難聴に近い、中度の難聴からですが、欧米諸国では25dB程度の軽度の難聴から使い始める人が多いです。
難聴者の割合は、日本で10%程度なのに対して、アメリカで約11%、イギリスで約9%とほとんど違いがありません。
ですが、補聴器の装用率をみると日本は約14%、アメリカで約24%、イギリスでは約41%も補聴器を使っています。
補助金制度の違いなどはあれど、2倍以上の違いがでるのはそれだけ英語圏の方が難聴による言葉の聞き取りに不便さを感じるということを表していると思います。
日本語では気にならないレベルの難聴でも、英語になると途端に不利になってしまうことがこれでもわかりますね。
もし思い当たるふしがあれば、耳鼻科(できれば補聴器外来などがある耳専門の先生がいる病院)で詳しく聴力検査をしてもらってもいいと思います。
その他英語に関する記事
コメント