難聴になると言葉が認識しにくくなり、生活のあらゆる面で影響があります。
それは目が悪くなる場合も同じですが、目が悪くなるのと耳が悪くなるのではかかるコストが違います。
メガネも決して安くはないですが、劇的に高いわけでもないですよね。
まぁ普通に出費にはなりますけど、買うのに躊躇するほどではありません。
その点補聴器はメガネに比べると金額が高く、片耳で10万以上するのがほとんどです。
そのため、金額的にも結構な負担となります。
そんな補聴器ですが、医療機器なので補助金や助成金があったりします。
補聴器を安く購入するために使える補助金や助成金についてみていきましょう。
障がい者認定を受けた場合の補助
難聴はその症状の重さによって障がい者と認定してもらうことができます。
そして障害者として認めてもらうことで障害者総合支援法という法律によって支援が受けられます。
自分が障がい者となることに抵抗を感じる人は多いと思いますが、個人的には手帳をもらって、しっかりと余計にかかるコストを少しでも抑えるようにすることの方が大切だと思います。
障がい者認定を受けるには
難聴による障がい者の認定基準は次の通りです。
等級 | 条件 |
2級 | 両耳の聴力レベルがそれぞれ100dB以上(両耳が重度難聴レベル) |
3級 | 両耳の聴力レベルが90dB以上(耳元で大声で話しかけないとわからないレベル) |
4級 | 両耳の聴力レベルが80dB以上(耳元で大きめな声で話さないとわからないレベル) もしくは両耳で聞いたときに話の内容が半分ぐらいしか理解できないレベル |
6級 | 両耳の聴力レベルが70dB以上(40cmほど離れた場所から話しかけても内容がわからないレベル) もしくは片耳の聴力が90dB以上かつもう片方が50dB以上 |
障がい者手帳がもらえるのが6級からなので70dB以上、つまり高度難聴にならないと難聴では障がい者とは認めてもらません。
私の妻は補聴器をしていますが、中度難聴なのでギリギリ手帳はもらえず補聴器を買うのに補助金がありません。
必要なのには変わりないので、もっと基準を下げてほしいですね。
難聴による障がい者手帳の条件については”難聴による障がい者認定はハードルが高い? 障害者手帳をもらう基準について“で説明しているので参考にしてください。
支援金の申請
具体的な方法については住んでいる自治体によって違ってきます。
そのため、まずはあなたの住んでいる役所に障害福祉課があると思いますので、そちらで確認をしてください。
たぶん、自治体で提携している医院があり、そこで聴力を検査して書類を作成してもらうことになると思います。
そしてその書類を元に、あなたが対象かどうかが審査されます。
この支援法でもらえるお金ですが、なんでも好きな補聴器が買ってもらえるというわけではありません。
支援法で価格が指定されているので、その金額を元に補聴器を選んでいくことになります。
もちろん自分が欲しい補聴器が高い場合、残りを自己負担で買うこともできます。
ですが、自己負担できるかどうかは自治体によるので、この辺りも相談する必要があります。
子どもの軽度・中度難聴への補助
障害の認定の最低ラインは70dB以上の高度難聴からとなっています。
ですが、子供の軽度・中度難聴に関しては言葉の発達の遅れなど教育に影響を及ぼすことから30dB以上の難聴で助成を認める自治体が増えています。
所得による制限はありますが、70dB以下の比較的軽度な難聴でも一度あなたの住んでいる自治体に確認を取ってみてください。
医療費控除
耳鼻咽喉科学会が認定した補聴器相談医に補聴器店向けの紹介状を書いてもらえば、購入した診察料と補聴器は医療費控除を受けることができるようになっています。
そのため医療費控除を受ける際はまず補聴器相談医がいる耳鼻科を受診し、紹介状(診療情報提供書)を書いてもらってください。
その後、補聴器店で補聴器を購入し、領収書をもらいます。
最後に紹介状と補聴器の領収書を確定申告で提出することで医療費控除を受けることができます。
ちなみに医療費控除でどのくらい控除されるかというと、総所得が200万円以上の場合、診察料+補聴器代金から10万円を引いた額が控除の対象となります。
それ以下の場合には所得の5%を超えた額が控除の対象となります。
残念ながら収入がない場合は控除を受けることができません。
独自の支援をしている自治体もある
各自治体でそれぞれ独自の支援をしているところがあります。
- 年齢を問わず補聴器の購入で助成金がでるところ
- 高齢者の補聴器購入で助成金が出るところ
- 軽度・中度難聴の子供の補聴器購入で助成金がでるところ
支援がある場合はこのどれかですね。
子供への助成金については、かなりの自治体が支援を行っているはずです。
その他支援については、自治体次第なのでまずはお住まいの自治体に問い合わせをしてみてください。
補聴器を買う前に事前に補聴器がどんなものかをしっかりと把握しておきましょう。
補聴器とは あなたにぴったりの聴こえを提供してくれる医療機器という記事で補聴器について解説しているので、あわせてご覧ください。
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