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脳損傷によるAPD 聞こえは脳が深く関係している

APD
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APDとは音は聞こえているのに相手の言っていることが理解できないという症状で、難聴の一種とされています。

そんなAPDを引き起こす要因もいくつかあり、その中でも特に脳損傷が原因で起こるAPDについて詳しく見ていきたいと思います。

APDの原因については大人のAPDは4タイプ それぞれのタイプについてで詳しく紹介しているので参考にしてください。

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原因は脳梗塞や脳出血

脳損傷によりAPDになってしまうことがあります。
主に脳損傷を起こすのは脳梗塞や脳出血です。

脳に音を電気信号として伝える聴神経があります。
この神経の途中で脳梗塞や脳出血によってダメージを受けてしまうことで、脳に正しく音が伝達されなくなってしまいます。
その結果、耳には問題がなく音自体は聴きとれているのに、何を言っているのか理解できないということが起こります。

この神経へのダメージは片耳の場合と両耳の場合があります。
片側の場合は片側中枢聴覚障害と呼ばれます。

CTやMRIで脳のどこに障害があるのか確認したり、音をどのようにとらえているかをみる検査をしてAPDをはっきりさせることができます。

脳梗塞や脳出血の場合、高次脳機能障害が起こります。
これは脳の損傷による認知機能の障害です。この高次脳機能障害が落ち着いてもAPDが残るということがあります。
そのため、高次脳機能障害が収まっても相手が何を言っているのかわからないという症状がある場合、検査でしっかりと症状を確認するのがいいですね。

ダメージを受けるのは片耳と両耳の2パターン

脳の損傷は片耳の場合と両耳の場合で症状が異なります。
それでは片耳と両耳でどのように違いがあるかを見ていきましょう。

片耳のみダメージがある場合

片耳のみダメージがある場合、片側中枢聴覚障害と呼ばれます。
基本的には片耳のみダメージがある場合は、純音検査でも語音聴力検査でも問題が現れません。
そのため、非常にわかりづらいんですよね。

ではどういうときに問題が生じるかというと、雑踏の中での会話や電話するときや同時に話しかけられたときですね。

この片耳だけダメージを受けている人の場合、片耳ずつ音を聞く分にはまったく問題がありません。
通常の聴力検査は片耳ずつ検査をするので、問題が発見できないんですよね。
ですが、この片耳だけダメージを受けている人の場合、左右で違う言葉を言ってなんて言ったのか答えてもらうとダメージがある耳の言葉が途端にわからなくなります。

片耳ずつなら聞こえるのに、両耳で違う言葉を同時に聴こうとしたら途端に片耳聞こえなくなるんですね。
これを聴覚的消去とよびます。

そのため、両耳から音の情報が入る状況になると、途端に聞き取りづらくなってしまいます。
例えば電話する場合は、周りが静かなところに移って電話をするといった対応が必要になります。

両耳にダメージがある場合

両耳にダメージがある場合は片耳に比べるとかなり症状がはっきりと出ます。
具体的には音は聞こえるのに、話している内容がまったく理解できない語聾(ごろう)という症状が現れます。
そのため、純音検査では問題はでませんが語音聴力検査で引っかかります。

音が聞こえているのに理解できないって意味がわからん!と思う人もおおいと思います。
どういう状況になるかというと、ずっと外国語で話しかけられている状態になると思ってください。

もしあなたが話せる場合、違う言語を創造してもらいたいのですが、例えばあなたが道を歩いているときに、向かいから海外の方がやってきます。
どうやらその人はタイ人でタイ語であなたに何かを話しかけてきました。
…相手の話し声は聞こえますよね。でもなんていってるかわかりますか?
語聾は日本語がこの状態になってしまう症状です。

これはもう音が聞こえるんだからわかるはずだ!という範疇をこえていますよね。

脳損傷タイプの対処法

APDを治すということは正直難しいです。
そのため、APDの症状を理解し周りに周知することが重要です。

たとえば片耳にダメージがある場合も両耳にダメージがある場合も、職場や学校で自分はこういう症状が残ってしまったんだと説明をします。
そして電話するときには静かな場所に移動してするとか、なるべく文字情報で情報をもらうとか、そういった対応をしてもらえるように配慮してもらうべきですね。

言葉の聞き取りに関して、音が聞こえるだけでは理解できない 会話を聴きとるための5つの要素とはという記事で詳しく紹介しています。
ぜひ合わせてご覧下さい。

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