話そうとすると
あ、あ、あ、あの、とかお、お、おはようございます
といったどもってしまうことはありますか?
これは吃音(きつおん)といいます。
言葉が強制的に邪魔されて上手に話すことができない症状で、日本に100人に1人の割合で全体では100万人以上いると言われています。
吃音自体は聴覚が原因で起こる症状ではありません。
ですが音声コミュニケーションにおいて、吃音に悩む人も多く少しでも吃音というものがどんなものか理解が深まればいいなと考えています。
そのため、聴覚を主に扱うわたしのブログでも吃音について紹介していければと思います。
吃音の種類は3種類
どもるというとあ、あ、あの、というように文の初めを繰り返すというイメージがありませんか?
もちろんこれも吃音のひとつなわけですが、吃音には全部で3種類あります。
- 連発
- 伸発
- 難発
連発の場合
ぼ、ぼ、ぼ、ぼくはというようにはじめの言葉を繰り返す症状
伸発の場合
ぼーーーくはというようにはじめの言葉が伸びてしまう症状
難発の場合
…………….ぼくはというように言葉が出てこない症状
これだけ見るとなんか話すことを考えたり、すぐに返事をしないだけみたいに見えるかもしれません。
ですが難発の場合はすぐに話そうという意思はあるんですが、思った通りのタイミングで声が出ません。
その間はなんとか声を出そうと力んだりして、無理に声を出そうとするので酸欠のような状態になったりします。
吃音症の症状は全ての言葉で出るわけではなく、話をする環境や場面、相手などによっても変わります。
吃音の症状
吃音は連発、伸発、難発の3つの種類がありますが、初めは連発だった症状が難発になったりと変化することもあります。
もちろんいくつかの種類がケースバイケースで起こることもあります。
また、吃音の9割は言葉の1番最初で起こります。
吃音の不思議なポイントとしては、必ずしも同じ言葉や場面で起こるということはなく、どもる時もあればどもらずにいえる場合もあります。
どういう時にちゃんといえて、どういう時にどもってしまうかというのが説明できないので、子供の場合自分の吃音について周りに説明するのは難しいですね。
吃音の原因
吃音の原因については現在も解明されていません。
遺伝により発症するというケースも考えられていますが、遺伝するのは2割程度と多くありません。
そのため、遺伝なのかも明言できない状態です。
また、心理的要因で発症するということも考えられています。
また脳や神経の病気でも吃音になるケースがあります。
現状吃音の原因についてははっきりしていないということですね。
吃音の治療
吃音については原因もはっきりしていないので、根本的に解決をする治療法についてもないのが現状です。
いつもはどもってしまうけど、今日は吃らなかったとか、吃音が起こる時と起こらない時の明確な理由もわかっていません。
そのため治療はありませんが、吃りにくくするために話す練習をするなどの対処法はあります。
予期不安
話す前からどもってしまうんじゃないか、うまく言えなかったらどうしようという不安のことを予期不安といいます。
実際にどもってしまうと気分が落ち込み、子供を苦しめることになるんですね。
それにより不安で夜眠れなくなってしまったりといったことが起こります。
心療内科などカウンセリングでケアしてあげることも大切です。
参考資料
私が吃音について勉強した書籍などを紹介します。
- 自分で試す吃音の発声・発音練習帳 著:安田菜穂/吉澤健太郎
- 吃音の世界 著:菊池良和
コメント