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超磁歪素子を使った骨導ヘッドフォン FILLTUNEがクラウドファンディングを実施

補助器具
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最近はクラウドファンディングのおかげでいろいろな聴覚サポートのデバイスが世にでてきていますね。
GREEN FUNDINGでもDCC株式会社からFILLTUNE(フィルチューン)というデバイスが支援できるようになっています。

FILLTUNEは超磁歪素子を使った高音質な骨伝導のヘッドフォンです。

支援ページでは聴こえを届ける最終手段と言ってかなり誇張されていますね。

FILLTUNE自体は10年ぐらい前からある骨伝導ヘッドフォンでオーディオメーカーのTEAC社から発売されていました。
こちらはすでに生産終了となっています。
支援ページをみると、さも重度の難聴でも効果があるように書かれていますがこれは完全に間違い。

厚生労働省のレポートをみても

  1. 高度の感音性難聴では6割程度の人に効果が期待できる
  2. 重度に関しては効果なし

と報告されています。

つまり、しっかりと調整をした補聴器と同程度かそれ以下ぐらいの期待値ですね。
実際、その人に効果があるかは試してみなければわかりませんが、支援ページでうたっているほどの効果は期待できないと思った方がいいでしょう。

ただ、聞こえを改善するための手段が一つ増えることは大歓迎です!!

残念ながらすでに支援期間が終わってしまっているので、次は一般発売を待つ状態ですね。
FILLTUNEがどんなものか気になる人はGreenFundingの支援ページを覗いてみてください!

 
 
 
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元々はTEAC社の骨導ヘッドフォン

 
FILLTUNEは元々TEAC社から出ている音楽リスニング用の骨導ヘッドフォンです。
 
 
 
実際、今回クラウドファインディングで出ているFILLTUNEも筐体などはTEACのHP-F200と同じものですね。
 
そのため、見た目には違いがわかりません。
 
 
 
TEACのFILLTUNEは骨導ヘッドフォンとしては、他のものよりも圧倒的に音質はよく、唯一まともに音楽が聴ける骨導ヘッドフォンでした。
 
しかし、金額的には3~4万円と、通常の気導で聞くヘッドフォンでもそれなりのものが返る金額です。
 
残念ながらこれはあくまでもヘッドフォンで、聞こえのサポートをするものではないので難聴者での聞き取り改善はそれほどでもありませんでした。
 
 
そのため、別に骨導で聞く必要もない人がほとんどなので売れなかったわけですね。
 
 
ポジションがニッチすぎたんでしょうね~
 
もう購入することはできないので、まだ売ってたら個人的には欲しいヘッドフォンですけどね!
 
 
FILLTUNEはPrestinという超高音質の骨導ヘッドフォンを参考に作られています。
FILLTUNEの開発者はPrestinの開発にもかかわっていたみたいですね。
 
私もPrestinは試させてもらったことがありますが、骨導とは思えないほどの高音質で驚きました。
Prestinについてはこちらの記事をご覧ください。
 
 
 
 

超磁歪素子は埋め込み式での研究が多い

 
このFILLTUNEで使われている超磁歪素子(ちょうじわいそし)とは、磁界によって金属が形を変える力を利用して振動を発生させるという素子です。
 
それにより非常に広帯域の周波数を割と簡単に制御することができるらしい。
 
 
この磁歪素子をつかった音響製品はすでに、いろいろと市販されていて
 
一時期、椅子とか机にスピーカーを置いたら、その椅子や机がスピーカーのように音を出すという商品がニュースとかになってませんでしたか?
 
あれが磁歪素子をつかっているはず!
 
 
ただ、聴覚サポートの製品には浸透してなくて、研究は10年前ぐらいからされています。
 
研究はされていても、ほとんどは人工中耳で埋め込み式のものばかりですね。
 
 
このFILLTUNEのようなヘッドフォンやイヤホン型の補聴デバイスだと、皮膚や筋肉によって、難聴者が通常聞き取りにくい高い音が減衰しやすいんです。
 
そのため、骨伝導の補聴デバイスはいっぱい世に出回ってますけど、ほとんど効果がなくて全然はやらないですよね。
 
今でも結局普通の補聴器が主流な理由はこの辺にあると思います。
 
 
オーディオロジストがその人の聞こえにあった調整をした方が聞こえるわけですね。
 
 
埋め込み式であれば、骨から振動を伝えることができるので減衰が少なく、しかも磁歪素子を使うことでかなり高周波までしっかりと再現することができる。
 
そのため、骨導でも高度難聴や重度難聴も対応ができる!という理論で研究がされています。
 
 
このFILLTUNEはあくまでもヘッドフォンの形をとっているので、どうしても高周波の音は減衰しやすいはずです。
 
どの程度強くなっているかわかりませんが、高度難聴の人まで聞き取れるようにするとなると、減衰を抑えるために振動を強くする必要があります。
 
論文では痛くて長時間使えないということもあるようなので、実際使ってみないとわからないですね~
 
 
 
 
 

感音性の高度難聴以上ではあまり効果が期待できない

 
聴こえを届ける最終手段と銘打たれていますが、実際には効果があるのは中度難聴(障がい者手帳がギリもらえないぐらい)となっています。
 
 
あたかも高度難聴にも効果がありますよ~という雰囲気で書かれていて
 
紹介ページにも、世界で初めて骨導で高度難聴に対応しました!的な触れ込みがあります。
 
その直後に、残念ながら現段階では高度難聴や重度難聴の人には効果がありませんとしれっと書いてあって支離滅裂なのが面白いですけど。
 
 
 
これは厚生労働省のプロジェクトの報告書にも書いてあって、高度の感音性難聴については良くて6割(使う人の聴力による)に効果がありそう。
 
 
というレベルで、それ以上の人には効果なしと報告されています。
 
 
 
そのため、70dB以上の高度難聴者の人が使う場合、あまり効果がないというふうに思っておいた方がいいです。
 
 
ただ、補聴器でしっかりと調整をして違和感なく使えるようになるまで3か月かかります。
 
その間に補聴器は使いたくない!となってしまう高齢者は多いです。
 
 
そういった方のために、FILLTUNEを試してみるというのはすごくいいと思います。
 
 
補聴器やヘッドフォンなど、そもそも何も身につけたくない!!という人にはcomuoonやミライスピーカーのようなものをつかって、周りの人が聞こえるように配慮してあげる方がいいですね。
 
難聴の人が聞き取りを改善するための手段が一つ増えるというのはものすごく大切なことです。
 
すでに支援期間は終了してしまっているので、次に手に入れるチャンスは一般発売ということになってしまいます。
FILLTUNEがどんなものか気になるひとは、是非GreenFundingのページを覗いてみてください。
 
 

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